今国会に改悪法案提出 後期高齢者医療制度
年収200万以上2割負担に
2021/03/31
負担2倍化反対の署名を集めて国会に届けましょう
75歳のAさんは、年収が200万円をわずかに超える年金生活者です(医療・介護保険料など控除されたあとの所得ではありません)。高血圧や糖尿病で内科に毎月受診、時には眼科や歯科にも受診し、年間の窓口負担は10万円にもなります。今でも食費や衣服費などは節約しています。医療費が2倍になったら、受診を減らすしかありません。Aさんはこれからの不安を切実にお話しされました。
負担増になる対象は
①単身者で年収200万円以上
②夫婦で年収320万円以上
今国会での成立をねらい、来年10月から導入する計画です。
75以上高齢者の医療費窓口負担割合 緑色の枠が今度の法案で出された
「現役並み」所得 | 単身で年収383万円以上 夫婦で520万円以 |
3割 |
一般・低所得 | 単身で年収200万円以上 夫婦で320万円以 |
2割 |
それ以外 | 1割 |
高齢者の負担増はこれだけではない
介護保険でも、すでに収入に応じて2~3割負担になっていますが、「原則1割負担」を2割負担に引き上げようとしています。また、要介護1や2の方の生活援助サービスを介護保険給付から外し、要支援と同様の総合事業に移行させることも視野に入れています。
「自助・共助、最後に公助」といってはばからない政治家がいますが、「公助」とは「公が助けてやる」ということで、そもそも憲法第25条の生存権を否定する思想です。「健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有」し、「国は、…社会福祉、社会保障及び公衆衛生の向上及び増進に努めなければならない」としているが、食事代、衣服代を削らなければならない生活が「文化的な最低限度の生活」なのでしょうか。皆さんご一緒に、反対署名を広げ、廃案にしましょう。
署名用紙はお近くの運営委員か診療所までお届けください