【疾患シリーズ】低温熱傷(やけど)に気をつけよう
2018/02/07
しずさと診療所 所長 柄澤正人
◎低温熱傷(やけど)とは
・普通にはそれほど熱いと感じないものに長時間触れ続けることによっておこる重度のヤケドです。
・多いのは、カイロや湯タンポ、こたつなどの暖房器具です。
・この場合、熱さや痛みはほとんど感じません。したがって「軽症」と思って放置されることもあります。
・しかし、普通のヤケドとは違って、皮膚の深部までヤケドをしていて、非常に治りにくく、治療に長期間かかりますし、皮膚移植の手術を必要とすることもあります。
・熱による「褥瘡(とこずれ)」と言えます。
◎低温熱傷が起きる温度と時間
右の表のように体温より少し高めの温度でも、長時間当たることで重症のやけどを負います。
◎特に気をつけなければならない人
皮膚の薄い高齢者
寝返りができない高齢者や乳児
感覚や運動に障害がある人
糖尿病で血液循環が悪い人
泥酔状態の人
◎予防は
・暖房器具を直接体に当てないこと、長時間あてないこと、湯タンポは専用の袋に入れるかタオルなどでつつむようにすること。
・特に危険なのは当てたまま眠ることです。電源は眠る前に切りましょう。
・暖房器具の「使用上の注意」を守りましょう。