健康で安心して住み続けられる「まちづくり」をめざして

民医連全国共同組織活動交流集会に、当生協から3人が参加

2019/01/02

 9月9日(日)~10日(月)の2日間、横浜で開催された第14回全日本民医連・全国共同組織活動交流集会に、西濃医療生協から宇津時雄さん、齋藤葉子さん、長屋由利子さんの3人が参加しました。全国から2400人もの参加者でした。見るもの聞くこと大変刺激になった2日間でした。
 1日目は全体会で挨拶や基調報告。64年も前に民医連ができ、全国に共同組織を大きく展開されてきた皆さんの頑張りに身が引き締まる思いで聞き入っていました。
 記念講演はワシントン大学院生で、人文科学部文化人類学科医療人類学専攻のヘイムス・アーロンさん。民医連の綱領を見て民医連の共同組織に興味を持ち、横浜を拠点に班会などさまざまな活動に参加しながら論文を書かれています。
 中でも「どこに住んでも病気は同じ?」の問いかけは興味深いものでした。肩こりは日本人だけの病気。更年期の定義も外国と日本では違う。文化によって病気の定義が違い、健康のとらえ方も違う。そして孤独はタバコや高血圧と同じくらい危険とのこと。孤独の治療法は社会的に解決するということ。つまり、班会などを紹介して、孤独状態から社会参加へ、根本的に孤独の治療をする。とのお話を伺って、やはり医療生協の基本である班会は大事だと思いました。
 リレートークでは「憲法9条改悪反対3000万署名のとりくみ」「何でも相談会からみえた暮らし」「子育て支援・居場所づくりにとりくんで」に続いて「退院後の組合員訪問」の話になりました。「医療生協さいたま」ならではの取り組みで、退院後心配な入院患者に、意識調査をして「くらしサポーター」が訪問するシステムです。本当に人に寄り添った活動だと感じました。どんな形でも組合員訪問は大切だと思います。沖縄からの発言では、奨学生の時から地域で健康をつくる活動は学生のうちに交流することが大切との意見もありました。
 2日目は32会場に分かれての8つの分科会。第5分科会の「共同組織を強く大きくする取り組み」では、東京健康友の会の「10年連続の1000人の仲間ふやし達成」の報告。病院、職員、友の会役員がいっしょになり諦めないで達成しようと意思統一して奮闘したとのことです。他にも健康づくり、まちかど健康チェック、高齢者、子ども、障害者などたまり場、サロン、医療相談会を行い、地域に貢献する事業など総合的な活動の話がありました。
 「安心して住み続けられるまちづくりの取り組み」の分科会では、東京の三多摩健康友の会の会員訪問の方法が印象に残りました。それは「長生きの秘訣を教えてください」と言って訪問することです。その言葉がきっかけで対話が進んだとのことです。また、「夏休み無料塾」を企画した報告では、共働きの職員のお子さんも参加され、ニーズがあることを実感したそうです。
 第4分科会「地域まるごと健康づくり」では、姫路医療生協の「多彩な健康づくり~楽しく、美味しく、オシャレに~」の報告。2014年度から「健康チャレンジ」に取り組み、行政や購買生協の後援により広げていること、チャレンジのモチベーション維持に「健康チャレンジ応援講座」を企画していること、達成賞としてボールペンから健康たわしにしたこと等、具体的に話していただけました。石川の「自治体との協力で広がった友の会活動」は事業所のない地域の活動について発表されました。西濃医療生協の支部代表者会議や組合員交流集会の時にお話していただけると良いと強く思いました。
 会場には医療や介護に携わる若い方も多く、西濃医療生協のスタッフの皆さんもぜひ参加してほしいと思います。

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